1958年9月22日、ニューヨークのプラザホテルでG5(先進五カ国蔵相、中央銀行総裁会議)が開かれ為替レートに関する合意が発表された。これが世に言うプラザ合意である。G5は、経済の新時代を開く重要な会議であった。このG5の様な会議が円卓会議である。
円卓型というのは、議長や主催者の別はあるが、原則として、主席者が対等の立場、権利で話し合われる会議の事を指す。
古くは、円卓の騎士みたいな伝説もある。上下の主従の隔てをなくして話し合う会議という意味がある。
今日では、主に、国際会議などに用いられる。
最近、北朝鮮の各開発に関する6カ国会議も円卓会議である。古くは、ロンドン軍縮会議のような軍縮会議も円卓会議である。日本の占領政策を決めたポツダム会議も円卓会議である。
円卓会議は、複数の当事者が対等の立場、権限、権利によって話し合う会議の形式である。基本的に会議は、合意による採択を目指すものである。
当事者というのは、何らかの機関の代表や組織でもかまわない。単に個人を指しているものではない。
この様な円卓会議の必要性は、多国間協議が増えるに比例して増加することが予測される。サミットも円卓会議の一種である。
円卓会議というのは、複数の当事者が合意を目指すのだから、その成否は、議長の技能、能力にかかっている。
円卓会議というのは、軍縮や核開発問題、環境問題、金融政策と言った、国際紛争の火種を解決する場としての重要な機能を持たされる場合が多い。会議の行方によっては、軍事紛争や戦争を引き起こしかねない。まあ、最後の砦として開かれる場合もある。その割りに、円卓会議は、確固としたルールが定まっていない。その為に、会議が長期化したり、難航し、また、形式化、儀礼化、単なるセレモニーに堕する事にもなる。
サミットや軍縮会議、多国間協議の例を見ても解るように、円卓会議は、国際政治の中で重要な機能を担わされている。
出席者も、国家元首や全権大使のような首脳クラスで構成される場合も多い。首脳会談とか首脳会議と言われるものの多くが円卓型会議である。
円卓会議の成否は、事前の打ち合わせ、取り決めいかんにかかっている。円卓会議は、話し合いを始める前に取り決めたルールや前提条件(出席者がどの程度の権限を持っているか等)が重要な鍵を握っている。